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No.2-3
上田假奈代 / Profile AB型 URL:www.kanayo-net.com
1969年奈良県吉野生まれ。闘う天才料理詩人・救わない巫女。
大阪市立文化事業実行委員会発行「カルチャーポケットC/P」に「生きる詩人になる方法」連載中。
3歳から詩人。2000年からトイレ連込朗読プロジェクトを実施。
知る人ぞ知る上田假奈代が語りかける。

くらげ職人といふお仕事

- 前半 -
新春早々の西大寺にて
消音博士がなぜ、くらげを......
固定観念から浮き上がること
聞いたこともないやり方や......

- 後半 -
自分でハードルを下げないこと
闘う人は、へこたれないし......
くらげ職人の仕事はくらげを......
今年も、風を孕ませて......

お仕事訪問先


- Back Number -
イベント・アイ特集連載コラム
Monochrome Column
上田假奈代なモノクローム


編集:池田 剛
文章:上田假奈代
意匠:ビット田村
仕掛:ドクタ丸尾



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くらげ職人といふお仕事
くらげ職人といふお仕事
上田假奈代

固定観念から浮き上がること

「折しもの不況で、研究テーマが整理されて、僕も整理されてしまったんやな。
ちょうど子供が生まれたし、心機一転。
99年に会社辞めて、浮遊代理店をつくることにしてん。」

消音博士、それはあまりにも無謀ではないですかあ。

「こじつけかもしれんけど、もともと小説家になりたかった僕は、コトバのしがらみに縛られたわけやん。
何で小説を書くのかっていうと、コトバをほぐして、ちがう意味をつけて浮きあがりたかったのよ。」

「人工筋肉を開発しているときに、くらげを発見したのよね。
くらげの材料はプラスチックなんだよ。
プラスチックが変質して水に浮いてゆらゆら動くところに快感があるのよ。
よく取材なんかで、見てて癒されますか、って聞かれるんやけど、自分の作ってるもんやから、あーもっとこうした方がいいなあとか、この部分はこうしようとか、考え事ばっかり。」

癒されてるわけでなく、快感として、もの作りをする姿勢には共感する。

あの薄いくらげの素材は、樹脂なんだよね。

「やわらかいプラチック。たこやきみたいに作るんよ。」

彼が発明した特殊な型がある。
この型に材料を溶かしこみ、すこしづつ強化し、3日を経て、くらげは誕生する。

初代のくらげは、マドレーヌ1号。素材そのままの色をしている。
マドレーヌ2号は光る。
マドレーヌ3号はスカートをはいている。

そして、にょろにょろ型。
毒きのこ型。
イソギンチャク型。
恐竜型。
これらは型名しか持っていないので、くらげの名前を募集中とのこと。

名前のあるくらげも名前のないくらげも、奈良市にある浮遊代理店でお酒やお茶を飲みながら見ることができる。

福袋を抱いた家族連れで、とうとう満席になった喫茶イングランドでは、わたしたちは妙に浮いていて、そして話は浮遊代理店に及んだ。

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