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No.2-4
上田假奈代 / Profile AB型 URL:www.kanayo-net.com
1969年奈良県吉野生まれ。闘う天才料理詩人・救わない巫女。
大阪市立文化事業実行委員会発行「カルチャーポケットC/P」に「生きる詩人になる方法」連載中。
3歳から詩人。2000年からトイレ連込朗読プロジェクトを実施。
知る人ぞ知る上田假奈代が語りかける。

くらげ職人といふお仕事

- 前半 -
新春早々の西大寺にて
消音博士がなぜ、くらげを......
固定観念から浮き上がること
聞いたこともないやり方や......

- 後半 -
自分でハードルを下げないこと
闘う人は、へこたれないし......
くらげ職人の仕事はくらげを......
今年も、風を孕ませて......

お仕事訪問先


- Back Number -
イベント・アイ特集連載コラム
Monochrome Column
上田假奈代なモノクローム


編集:池田 剛
文章:上田假奈代
意匠:ビット田村
仕掛:ドクタ丸尾



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くらげ職人といふお仕事
くらげ職人といふお仕事
上田假奈代

聞いたこともないやり方や発想の仕事

奥田さんが99年6月に仕事を辞めてから、浮遊代理店は、オープンまで9ヶ月を要した。

カフェバーとギャラリーを備えたこの内装は、奇抜である。
まず、扉をあけ、3歩目で身体の向きを変えると、右手には大きな階段がある。
というか、階段しか無い。

天井まで伸びた木肌そのままの「純粋階段」。
そこにお客さんは腰掛けたり寝転んだりする。
階段の裏には小部屋が2つあり、穴蔵気分が味わえる。

家にパーツとしての畑をつくる気鋭の建築家・駒井貞治との出逢いが何よりも幸運だった。
駒井さんは、わたしの知る建築家のイメージからは遠く、現場仕事が好きな仕掛人みたいでいて、日常の小さなことを慈しみ、季節のうつりかわりをこよなく楽しんでいるような人だと思っている。

そんな駒井さんを慕い、手伝いたいと申し出る建築専門学校生。
聞きつけた芸大生や友人、リストラされたサラリーマン、総勢70人の手で内装が完成した。

配線工事なども業者には頼まず、すべて自分たちでつくりあげた。

秋に、お土産を持って作業を覗きにいった着物のわたしは、猛烈に手伝いたくなり、すぐさま近所のスーパーでシャツとパンツを買い求めた。さっさと着替えると軍手をはめて、パテを持ち、漆喰を塗りはじめた。

交通費も出ないボランティア。そこでやりたいことを自分でみつけていく。

そんな『建築現場無償実験の場制度』は、現在も浮遊代理店の運営基本方針となっている。

日替わり店長が、その日の売り上げの5%を報酬としてつとめ、ボランティアスタッフが手伝っている。

「美味しいものや極上のサービスでもてなす店や、安いから繁盛する店はいくらでもある。
でも、聞いたことのないようなコンセプトや運営のあり方でやっていきたい」と
奥田さんは静かだが、熱のこもった声で話す。

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