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![]() | 上田假奈代 / Profile AB型 URL:www.kanayo-net.com 1969年12月1日奈良県吉野生まれ。闘う天才料理詩人・救わない巫女。ドコモ関西メールマガジン「Wow DoCoMo Now!」も執筆中! 詩作歴は3歳。・知る人が知る上田假奈代が語りかけるモノクロームコラム |
文 章:上田假奈代 写 真:上田假奈代、三木真由美 演 出:ビット田村 ジャバ:ドクター丸尾 赤文字 オンマウスで関連画像 ![]() Copyright© 2001 event-eye.com. All Rights Reserved. |
●この島で永遠に眠る死者と、生きるわたしたちの日々。 旅もあと2日を残すのみとなり、久美さんの運転でひめゆりの塔に向かう。わたしたちは何度も来てるから、ゆっくりひとりでみてきないと、子供たちといっしょに待っていてくれる。観光客が記念撮影しているひめゆりの塔をすり抜け、その先のもっと奥の資料館へと向かう。 そこには、戦争で亡くなった人たちの肖像写真や遺品が展示されている。戦中の様子を日記風に記したテキストが冊子になって綴られている。あどけない少女が友達を亡くすくだりや、戦争におびやかされた生活が、たんたんと。頁をめくる手がふるえる。涙で字が読めなくなる。 なんとか全部を読み終え、呆然と立ち尽くし、戦没者の石碑のある広い場所に出た。オキナワの人、日本人、アメリカ人だけでなく朝鮮の人たちも、この戦争で亡くなっている。そのすべての名前が刻まれている。風に吹かれ、こころがさざ波になるまで、じっとしていようと思う。 その時アメリカ人の男の子二人連れに声をかけられた。 そういえば、さっき資料館ですれちがった二人だ。 平和記念資料館でナンパするわけもないだろう、いっしょに腰をおろして話をした。彼らは徴兵され、2年前からオキナワに赴任している20歳過ぎの軍人だった。休みの日にときどき、この資料館に来ていると言う。彼らは続ける。 「日本人はアメリカが悪いと言う。アメリカ人は日本が悪いと言う。でもそうじゃないと思うんだ。これからどうするか、そのことの方が大切なんだと思う」 彼もわたしも、どうしていいかは、わからないのだ。でも、軍人でありながら、休日に資料館をわざわざ訪れる彼らの態度は、何かを求めて正しく向かう姿だ。こころに火花が散った。 わたしは、17歳のちっぽけな存在を受容する、つまり大袈裟に言えば、生きていくことを強く感じた。何度もうなづきながら、オキナワの人の、たくさんの笑顔を思い出した。いくつもの傷を持ちながら、お祭りごとが好きで、唄や踊りやサンシンをつまびき、やわらかな言葉で話す人たち。オキナワに惹かれる理由が、すこしわかった。 ←Back・Next→ ![]() | ||||||
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