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No.1-3
上田假奈代 / Profile AB型 URL:www.kanayo-net.com
1969年奈良県吉野生まれ。闘う天才料理詩人・救わない巫女。
大阪市立文化事業実行委員会発行「カルチャーポケットC/P」に「生きる詩人になる方法」連載中。
3歳から詩人。2000年からトイレ連込朗読プロジェクトを実施。
知る人ぞ知る上田假奈代が語りかける。

銭湯の番台といふお仕事

- 前半 -
喜びのダンスしながら......
男湯も同じ造りと......
「ああ幸せ」と呟かれる場所......
あまり似てない姉妹だけれど

- 後半 -
大きなお風呂愛好家が......
お客さんに「ご馳走さん」と......
銭湯史における世相の......
人が集う銭湯の番台を......

お仕事訪問先


- Back Number -
イベント・アイ特集連載コラム
Monochrome Column
上田假奈代なモノクローム


編集:池田 剛
文章:上田假奈代
意匠:ビット田村
仕掛:ドクタ丸尾



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銭湯の番台といふお仕事
銭湯の番台といふお仕事
上田假奈代

「ああ幸せ」と呟かれる場所ナンバーワンは銭湯ではないか

3年程前に改装されたというだけあって、あらゆるお風呂が揃っている。
エステ風呂や電気風呂、サウナルーム、露天風呂。

まもなく、裸の男たちが入ってきて、汗をながし、湯舟にその身をあずける。

そこで彼らは、いっとき無心にかえるのだろう。
出かけるのが億劫で、面倒だなあと思いながら銭湯に出かけ、お湯に浸ると億劫だったことなんて忘れてしまう。至福のひととき、と簡単に形容するのも気がひけるが、銭湯業というのは癒し系の最先端事業なのではないかしら。
思いをめぐらせ、こんな仕事を選んだ妹に質問したいことが増えてくる。

それから、番台前のオーナーと妹を撮影する。

番台という所には、ひとりの人間が立つのだな、とシャッターを押す。

3時半になり「開けますよ〜」と彼女は番台横のボタンを押す。
玄関のシャッターが、ガガガと開いていくと、既に洗面器を抱いたおじさんが立っている。
一番風呂を愛する常連さんと思われる。
そしてぞくぞくと、おじいさん、おばあさん、車椅子のおばあさん、おばさんがやってくる。

彼女は「いらっしゃいませ、こんにちは」と声をかけ、車椅子の介添えをしたり、回数券を数えたりと忙しそうだ。「えらい寒いなあ」などと二三言を喋る常連さんとのやりとりを見て、授業参観に来た父兄のような気持ちってこんなものかなと、銭湯を後にした。

話を聞くのは、彼女が帰宅してからだ。

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