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![]() | 上田假奈代 / Profile AB型 URL:www.kanayo-net.com 1969年12月1日奈良県吉野生まれ。闘う天才料理詩人・救わない巫女。ドコモ関西メールマガジン「Wow DoCoMo Now!」も執筆中! 詩作歴は3歳。・知る人が知る上田假奈代が語りかけるモノクロームコラム |
![]() マグカップパズルで遊ぶ。 編集:池田 剛 文章:上田假奈代 写真:上田假奈代、アルベルト福原 挿絵:ビット田村 ![]() Copyright© 2001 event-eye.com. All Rights Reserved. |
●note.3 屋上庭園 千香子はよっぽどの用事がなければが大阪へ出かける気が起こらなかった。 遠いわけではない、京阪や阪急電車で50分。大阪が近づくにつれ、雑然とした街並がどんよりして、駅に着けば、人の多さと、狭苦しい感じが落ち着かない。早く帰りたいと思う。 伊藤は京都が懐かしいのか、休日を京都で過ごすことを好んだ。 スタバ三条で待ち合わせ、鴨川を歩く。 大阪の川は流れていないと言う。
ところが、この2ヶ月、一度も連絡がなかった。
だからといって連絡をする理由もなく、ちょうど夏のキャンペーン仕事で忙しい時期に入っていたので、深く考えないことにした。
梅雨入りしました、とラジオが告げ、顔をあげると、窓ガラス越しの重苦しかった空から、しくしくと雨が降っている。同僚の綾が、キーボードを叩く手をとめ、 「はよ夏になればいいのに。母親がビヤガーデンに連れてって言うねん、やっぱり菊水の屋上がいいかなあ」 と言うので、東華菜館とか、百万遍のルフジタもいい、はずして駅ビルとか京都タワーはどうかな、案外あたらしい京都があるかもと答える。 「あたらしい」という言葉が、雨のなか大きく咲いた赤い傘のように響いた。 今夜電話してみよう、そう思い、家に帰る途中に久しぶりの声を聞く。 仕事がたてこんでいて、とお互い同じ理由を口にした。 天王寺フープのスタバがいいから、待ち合わせて美術館に行こう、と伊藤はいつもの調子で、今度の土曜日に、と電話を切った。 | ||||||
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