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上田假奈代 / Profile AB型 URL:www.kanayo-net.com
1969年12月1日奈良県吉野生まれ。闘う天才料理詩人・救わない巫女。ドコモ関西メールマガジン「Wow DoCoMo Now!」も執筆中!
詩作歴は3歳。・知る人が知る上田假奈代が語りかけるモノクロームコラム



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モノクロームフラペチーノ(2)
上田假奈代

●note.4 屋上麦酒 

実家を出たのが、ちょうどその頃。
ひとりで暮らすことを選んだのは、自立への第一歩だったのだが、波乱を増やしただけだったかもしれない。それでも、灯りのついていない部屋に帰ることや、CDを売って数日を生き延びたりするたくましさを身につけた。自分のために掃除をしたり、花を飾ったり、すこしづつ、自分の時間を慈しむようにもなった。
実家とすこしの距離を持ち、母親との関係は良好になった。


ビヤガーデンに連れて行って、だなんて。
仕事帰りに待ち合わせ、暑いわねと扇子をぱたぱたあおぐ母を連れて、同僚の千香子と3人で朝日シネマ東華彩館に向かう。

祇園祭の御囃子が鳴り響く四条通りは、笛の音のリフレインにどこまでも気温を上げそうだ。タクシーが列をなし、パナソニックの気温表示板が真夏に向かっている。



案内人付きのアンティークなエレベーターに乗って、
少し狭いベランダで、まずは乾杯。
四条大橋を渡る人と夏の風。
眺めながら、クリーミィな泡を滑り込んでくる黄金色のビール、喉にキリリと。
運ばれてくるぷりぷりの餃子、シュウマイ、春巻き。千香子と母もうちとけて、仕事のことや昔の京都の街並みについてとか、話題をあちこちに飛ばす。
風がときおり髪にからみつく。
壁のない解放感のせいなのか、なぜか母の横顔を見ることが嬉しかった。
何杯かおかわりをして上機嫌になって、もうそろそろ、となったときに、千香子が「綾とよく行くスタバに、お母さんと行きましょう」と言い出した。

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