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No.6-1
上田假奈代 / Profile AB型 URL:www.kanayo-net.com
1969年奈良県吉野生まれ。闘う天才料理詩人・救わない巫女。
大阪市立文化事業実行委員会発行「カルチャーポケットC/P」に「生きる詩人になる方法」連載中。
3歳から詩人。2000年からトイレ連込朗読プロジェクトを実施。
知る人ぞ知る上田假奈代が語りかける。

長距離トラッカーといふお仕事

- 前半 -
プロローグ●ドラマチック高速
ヤンキー車と詩
渋滞嫌いのトラッカー
肉類を積む
妄想トラッカー
ワッパまわし
岡山水急
『勧進帳』

- 後半 -
3人の女
鍵待ち
トラック朗読
最後の荷下ろし
帰途
到着
眠りに落ちる
エピローグ●数日後

お仕事訪問先

- Back Number -
イベント・アイ特集連載コラム
Monochrome Column
上田假奈代なモノクローム


編集:池田 剛
文章:上田假奈代
意匠:ビット田村
仕掛:ドクタ丸尾



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長距離トラッカーといふお仕事
長距離トラッカーといふお仕事
上田假奈代

プロローグ●ドラマチック高速【岡山→大阪】

が、支配している山陽道高速道路を
東に向かってひた走る。
車内のわたしたちは、岡山で終えたばかりのリーディングイベントの
感想や反省を口々にしていたが、満足と疲れか、
岡山と兵庫の県境で、話題は途切れ途切れになる。

突然、運転していた女性が「この林さん助かるわ」と言った。
前を見ると、シルバーの車体を揺らすトラック・林運送株式会社。
この霧のなか、見知らぬ真っ暗な高速道路をライトだけで走るのは確かに辛い。
林さんトラックは、カーブを覚えているのか、適格なハンドルさばきで、
なんとも頼もしい後ろ姿である。

だがしかし、林さんは、つけられていると気づいたのか
ウインカーを点滅させ、先に行けと合図した。
それからである。
トラックをみつけて、名前をつけ、その後ろを走る。
気持ちよいハンドルさばき、適当な速度、同じ行き先、
後ろについても嫌がらないトラックとめぐりあったのは、林さんから7台目だった。

車内の構成は、詩人2人、元企画屋1人。
お話づくりはお手のものである。
それぞれ勝手な解釈で、車をひとりの女にみたてて一遍の物語を紡ぎだす。
大阪に辿り着いた頃には、映画の1本は鑑賞した気分であった。

夜をひた走る長距離トラックというお仕事は、いったいどんなものなんだろう。

そして、ひとりの友人のことを思った。

彼の名前は、しんさん。

わたしが開く「詩の学校」の生徒さんである。

トラックの運転手で、この日も広島への配送途中のところを岡山で降り、
イベントを見に来てくれたのである。

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