この日、幕張メッセはすこし汗ばむほどの天気で、晴れわたった秋空が広がっていた。午前10時を前にすでにおおくの人が列をなし、イベントの開場を待ち受けている。初日(10/12)の午前中は招待日のため当然「招待された人」が並んでいるのだが、その光景には一種独特のものがある。ビジネスマン風はもちろん、学生風、業界人風、フリータ−風、主婦風・・・。年齢もさまざまである。かような方たちが、独特の雰囲気を漂わせ列をつくっている。
これが、日本のゲーム業界を世界の最先端に君臨させうる原動力なのだろうか。
開場後、混み合う場内を取材するうちに、このイベントのもう一つの特異な部分に気づいた。来場者の「目」である。彼等の「目」には何かを求める、そう、「求道者のまなざし」を感じる。
ゲームは当然おもしろくなければならない。そのおもしろさを探り、満足を与える為に、熾烈な開発を繰り広げるゲーム業界の商品発表の場であるこのイベントは、人間の根源的な欲求の集大成の場ともいえる。その場を構成する『主催者』『出展者』、そしてそこに新しい満足を求めてくる『来場者』の三者が、一体となってかもしだす場のエネルギーのようなものが、「東京ゲームショー」には強く存在するように感じられるのである。
会場の天井照明を消して各企業ブースの映像演出を見やすくし、かつ、来場者の混雑を予想して十分な通路幅の確保する。人気の集中する有力企業ブースをゾーン中央に集中させる一方、入り口動線そのものを切り離し安全で広々とした「キッズコーナー」をゾーンの端に設定するなど、主催者の意図は明確なサービスとともに伝わる。
そして、出展する企業ブースの表現も明解である。意味のないステージ演出や、無用なノベルティ配付などはほとんど無い。来場者にプレゼンテーションする開発商品、つまり「ゲームソフト」そのものの出来ばえが、企業コンセプトも含めたすべてを物語るからである。コンテンツに合わせたコスチュームのコンパニオンモデルも資料バッグを配るくらいで、それ以上の役割を果たす必要は無い。
さらにそれらの商品を見極める目を誰よりももっているのが来場者である。その素性も年齢もばらばらの人々(いわゆる普通の人々)が、ゲームソフトの隆盛に火をつけ、育て、更なる進化を促している。かれらこそがゲームソフトクリエイターの真のプロデューサーなのかもしれない。
「東京ゲームショー2001秋」
イベント・アイ「event on the net」で、ぜひその雰囲気の一端を感じとっていただきたい。
*なお来年より東京ゲームショーは年一回の開催となります。(2002/9月予定)
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